庭石の処分費用はいくら?運び出しで決まる相場の話

庭石は、実家の片づけで最後まで決まらずに残りやすいものです。
費用を決めるのは石の大きさよりも運び出しの条件です。処分費だけなら1kgあたり約30〜60円ですが、重機が入らない庭は手作業になり、総額は約5万〜20万円に上がります。庭一面なら100万円を超える事例もあります。
この記事の目次
庭石の費用は4つの層に分かれる。石そのものの値段ではない
同じ大きさの石でも、A社が3万円台、B社が15万円と答えることがあります。見積りに入っている層が違うだけです。庭石の撤去費は次の4つに分かれます。
| 費用の層 | 何に対して払うか | 公開されている単価の目安 |
|---|---|---|
| 人件費 | 石を掘り出す、動かす、積み込む作業 | 作業員1名1日あたり約1万〜3万円 |
| 重機使用料 | ミニ重機、ユニック車、クレーンの使用と回送 | 小型で約2万〜3万円、ユニック車で約3万〜4万円、大型のラフタークレーンで約6万〜8万円 |
| 運搬費 | トラック1台を1往復させること | 1車あたり約2万〜3万円 |
| 処分費 | 処分場が石を受け入れる料金 | 2tダンプ1車で約2万〜3万円、4tダンプ1車で約4万〜5万円。重量課金なら1kgあたり約30〜60円 |
単価は解体業者が公開している数字です(豊和「大きな庭石を処分したい!撤去費用の相場と27事例を解説」/2026年7月30日確認)。重機の使用料を1時間あたり約1万〜2万円、人件費を1人1日あたり約1万〜2万円とする解説もあります(サンライズ「庭石の撤去費用は?」/同日確認)。
石の重さを先に自分で見積もる。処分費はここで決まる
1kgあたりの単価が書かれていても、石の重さが分からなければ検算できません。業者が概算に使う式は、寸法と比重をかけるだけです。
重さ(kg)= 幅(m)× 奥行(m)× 高さ(m)× 2,500〜2,700
後ろの数字は石の比重で、花崗岩などの自然石はおおむね2.5〜2.7として計算されます(解体無料見積ガイド系サイト「庭石撤去の費用相場」/イエウール土地活用「庭の解体費用の相場」/いずれも2026年7月30日確認)。
| 石の寸法(幅×奥行×高さ) | 概算の重さ | 処分費だけの目安(1kgあたり約30〜60円) |
|---|---|---|
| 30×30×30cm | 約70kg | 約2,000〜4,400円 |
| 50×50×40cm | 約250〜270kg | 約8,000〜16,000円 |
| 80×60×60cm | 約720〜780kg | 約2万〜5万円 |
| 100×80×70cm | 約1,400〜1,500kg | 約4万〜9万円 |
丸みのある石は箱の体積より軽くなるため、この式は上振れします。直径60〜80cmほどの丸石1個で約1トン、1トンあたりの撤去費用を約3万〜7万円とする解説もあります。
体積で「たて×よこ×高さ×12,000円から」と概算する業者もいます(解体無料見積ガイド「庭の解体費用」/同日確認)。80×60×60cmなら0.288立方メートルで約3万5,000円からです。重量課金の処分費と桁が違うのは、こちらに作業費が入っているためです。
金額を動かすのは石の大きさより運び出しの条件
同じ800kgの石でも、重機が入る家と入らない家では総額が数倍変わります。近くまで入れる現場なら人件費は軽く済み、入らない現場は全て手作業で作業員が複数必要になります(豊和/2026年7月30日確認)。
- 前面道路の幅と停車位置。4tダンプが着けられるか、2tまでか。小さくなると往復が増えます
- 庭への入口の幅。おおむね2m以上あれば重機を入れられる可能性があり、それ以下は手作業に寄って人件費が増えます(堀尾造園「庭石や灯篭の撤去・処分費用はいくら?」/同日確認)
- 上空の障害。電線、カーポートの屋根、軒、庭木の枝。吊れないと分解して運びます
- 埋まっている深さ。半分近く埋めている庭石は珍しくなく、掘り起こす手間が加算されます
- モルタルでの固定。固定されていれば砕く作業が別に立ちます。見た目では判断が難しい部分です
加工された石材や二次製品は受入単価が上がることがあり、灯篭を一緒に頼むなら先に伝えます(石灯籠の処分費用と、寄贈や引き取りの可否)。動線に関わるものは同じ工程で考えます(庭木の伐採費用の相場/ブロック塀の解体費用と、自治体の助成金が出る条件)。
総額はどこに落ちるか。公開されている事例の幅
| 現場の条件 | 公開されている総額の目安 |
|---|---|
| 人力で運べる小さめの石を数個 | 約5,000〜5万円 |
| 石を割って小さくしてから処分 | 約1万5,000〜5万円の追加 |
| クレーンやユニックが必要な大きな石 | 約7万〜20万円 |
| 庭石の撤去工事として一般的な合計 | 約5万〜20万円 |
| 庭一面の庭石と庭木をまとめて更地に | 約12万〜135万円の事例が並ぶ |
価格帯は解体業者の解説、庭全体は豊和が公開する27事例からとりました(ACTIVE「庭石の撤去は自力でできる?」/2026年7月30日確認)。27事例で最も安いのはクレーンで吊り上げた約9万円の1件、最も高いのは大量の庭石を破砕した工期23日・約500万円の現場です。
重機が必要になった瞬間に10万円台へ上がり、庭一面に据えられている家は個数ではなく工期で金額が決まります。全体の順番は実家じまいとは?進め方と費用の全体像で整理しています。
自治体は庭石を引き取らない。理由は石がごみではないから
- 港区:土や砂、石、ブロック、レンガは廃棄物ではないため収集できないと明記
- 世田谷区:廃棄物に該当しない、または処理施設の故障につながる恐れがあるため収集せず、処理業者を案内
- 金沢市:土、泥、石は自然物のため収集不可
- 岐阜市:粗大ごみ処理袋に入れられないものとして自然石(庭石・砕石・小石等)、砂利、砂、庭土、園芸用土を列挙
- 草加市:土、砂利、タイル、石、がれき類、ブロックは持込不可
いずれも2026年7月30日確認。品目と条件は改定されるので、住んでいる市区町村の「収集できないもの」の一覧で石の欄を見ます。
少量なら受け入れる自治体もある。条件は重さと大きさ
- 山口市:石は人力2人で運べる程度(50kgを目安)で1〜2個なら燃やせないごみの持込施設へ。土や砂利は2〜3袋程度なら中身の見える袋で集積所に出せる
- 各務原市:自分で花壇や擁壁を壊したものに限り、1つが30cm四方以内かつ20kg以内なら清掃センターへ搬入できる
- 横浜市:土や石は一度に多量にならないよう少量ずつ、透明か半透明の袋で燃えないごみの日に
自分でやる場合の限界と、持ち込み単価の実額
道具は石割り用のセリ矢、ハンマードリル、電動ハンマー、大ハンマーで、工具代は約2万円以上です(おいくら「庭石の処分方法7選」/2026年7月30日確認)。自力で扱える範囲は、おおむね30cm未満の小石までという見方が業者側から出ています。
20kg以内に割って袋に詰めると10袋で200kg、軽トラックの積載350kgでは荷台の底しか埋まりません。
持ち込みの単価も公開されています。岐阜県の砕石業者は庭石の受け入れを1kgあたり7.5円、ダンプやユニックなら1トン7,500円、個人の手降ろしは1kgあたり15円と表示しています。2トン超は別料金、墓石や宗教に関わる石は受け入れ不可、1日10トンの制限という条件も併記されています(山﨑組/同日確認)。
500kgの石でも受入料金だけなら4,000円前後です。かかっているのは掘り出して吊り上げて積んで運ぶ手間で、そこが業者に払う金額の本体です。
庭石が数個だけ、単発の作業として頼みたいとき
出店している事業者ごとに料金と口コミが並ぶので、庭石の撤去のような単発の作業を、金額を見てから頼めます。工事一式ではなく作業単位で頼みたい場合や、まず1個だけ動かしたい場合に向いています。
作業の料金を比べる買取は前提にしない。値が付く石の条件は限られる
庭の狭い住宅が増えて庭石の需要が減ったと回収業者側が説明しています(信太商店「大きな庭石を処分する方法5選」/2026年7月30日確認)。
石材の専門店は、石の価値と撤去費は分けて考えるべきで、掘り出しと重機と運送の費用が価値を上回りやすいと書いています(揖斐川庭石センター「庭石の処分方法」/同日確認)。
引き取りになりやすい条件
- 石の状態が良く、割れや大きな欠けがない
- トラックを寄せられる位置にあり、掘り出しに重機が要らない
個人間で譲る手もありますが、決めておくのは積み込みの担当と運搬手段です。軽トラックで来ても200kgの石は1人では積めません。
庭に埋める、山に置いてくるが後で高くつく理由
庭に埋める方法は費用0円に見えますが、石が地中埋設物として残るだけです。将来その土地を売るときや新築するときに、基礎工事で掘り当てて撤去する対象になります。
ごみ集積所に置いてくる方法も外れます。世田谷区は集積所への投棄が不法投棄に該当すると明示しています。東京都環境局は、廃棄物処理法が何人もみだりに廃棄物を捨ててはならないとして投棄を禁止し、この法律で最も重い罰則を定めていると説明しています。投棄禁止違反には5年以下の懲役、1,000万円以下(法人は3億円以下)の罰金またはその併科が示されています(東京都環境局「廃棄物の不適正処理禁止」/2026年7月30日確認)。
依頼先4つの比べ方と、まとめて頼むと下がる理由
庭石を扱う業者は1種類ではなく、得意な範囲と料金の立て方が違います。
| 依頼先 | 向いている状況 | 料金の立て方 |
|---|---|---|
| 造園業者 | 庭の手入れや植栽の整理と同時にやる | 石1個あたりの単価で示されることがある |
| 石材店 | 石の種類や価値を見てもらいたい、引き取りの可能性を探る | 引き取りや持ち込みの相談が中心 |
| 解体業者・外構業者 | 大きな石、重機が必要、建物の解体や整地と同時 | 撤去費と運搬費と処分費を分けて積み上げる |
| 不用品回収業者 | 人力で運べる石が多数、庭の片づけとまとめて | 重量課金で1kgあたり約40〜60円という例がある |
効くのは値切りより工程をまとめることです。運搬費と回送費は1現場1回で計上されるので、庭石、庭木、塀、物置を同じ日程に載せると1個あたりの単価が下がります(堀尾造園/2026年7月30日確認)。解体の予定があるなら解体の見積りに含めるほうが安く収まる場合があります。
重機が必要な庭石を、条件を揃えて複数社に出す
庭石や外構の撤去は、同じ条件で複数社に出さないと単価の妥当性が判断できません。解体と外構撤去の見積もりを最大4社へ一括で依頼でき、断りの連絡も代行してもらえます。相場を知るだけの利用でも構いません。
無料で解体費用を比べる見積りを頼む前に用意する4点と、見積書で見る項目
石材の専門店が挙げているのは、4方向からの写真、幅と奥行と高さ、搬出経路、門の幅です(揖斐川庭石センター/2026年7月30日確認)。遠方で立ち会えなくても、この4点があれば概算までは進みます。
- 写真。石を4方向から。加えて道路から庭までの通り道と門扉、上空の電線が写る1枚
- 寸法。幅、奥行、高さ。地面から出ている高さも別に測る
- 搬出経路の幅。門扉の内側の有効幅、通路の一番狭い場所、道路の幅
見積書で確認する4項目
- 処分費が重量単位か1個単位か。重量単位なら1kgあたりいくらで、重さはどう測るのか
- 重機の使用料と回送費が別建てか、一式に含まれているか
- 撤去後の整地と、掘った穴を埋める土の手配が含まれているか
- 追加費用が出る条件。石が想定より深く埋まっていた場合、モルタルで固定されていた場合の扱いを先に文書で確認する
4つ目が揉めやすい部分です。石の下は掘るまで見えず、吊り上げてはじめて根入れの深さや固定の有無が分かります。追加が出る可能性は消せないので、出る条件と単価を先に決めておきます。費用を下げる順番は、同じ写真と寸法で2〜3社に出す、庭石と庭木と塀を同じ日程にまとめる、運べる小石は自治体の条件内で処理する、工期に余裕を持たせる、です。
